[企画展]文字権左衛門と丹波志

令和6年度冬季企画展

文字権左衛門と丹波志

  

 文字権左衛門(1717-1788)は、丹波国桑田郡岩江戸村(現南丹市美山町三埜)に住し、同村の庄屋役をつとめた人物です。権左衛門の事績として特筆すべきことは、庄屋役を退役後、篠山藩士の永戸貞著と福知山藩士の古川茂正らが編纂を進めていた地誌『丹波志』の資料調査に協力していたことです。権左衛門は永戸氏と書状で連絡を取りながら、明和7年(1770)から安永7年(1778)にかけて、桑田・船井・何鹿郡の地域を精力的に調査しており、それにともなって作成された文書をはじめ、「山」の漢字を用いて山地を表現する独特な筆致の絵図が残ります。

 権左衛門が残した文書や絵図については、これまでも『美山町誌』や当館の展示会などで一部が紹介されてきましたが、本展ではこれらに加えて未公開のものを展示します。『丹波志』の編纂のようすや権左衛門がどのように調査を行っていたのかをご覧になり、知られざる郷土の偉人や南丹地域の歴史と文化にふれていただく機会となれば幸いです。

  

文字権左衛門と丹波志(チラシ)

  

文字権左衛門と丹波志(チラシ裏面)