南丹市立文化博物館の収蔵品を紹介しています。
民具資料
吸子(すっぽん)
一見するとはしごのようにどこか高いところに登る道具にもみえますが、実は木製のポンプです。大きな水鉄砲のようなもので、もち手を上下させ、低いところにある水路や池から高いところにある田へ水を吸い上げる道具です。特に、弁の部分が巧みに作られています。
田舟
現在の田んぼは、ほ場整備や用水路の改修により、稲が実る頃には機械や人の手で簡単に刈り取ることができます。しかし、整備が進む以前には水が抜けにくい沼地のような田んぼもあり、刈り取った稲がぬれないように畦まで運ぶときに田舟は活躍しました。田舟は約2メートル前後の小さなものですが、稲を載せるとともに重くなるため、ロープで引っ張る人と後ろから押す人が必要でした。
種おとし機
中央部分の棒を手前に引くことによって、本体部分の穴が見え隠れし、穴の部分からタネが落ちる仕組みになっています。
- 貧乏徳利
- 踏み台(兼ゴミ箱)
- ハエ捕り機
- 茶壺
- 火のし
[図録]歴史を伝える資料たち
[発行年月]2013年8月
[編集・発行]南丹市立文化博物館
34ページ / 170g / 500円
博物館などで収蔵する考古・歴史・民俗・美術資料たちを丹念に見つめなおし、そこから何がわかるのかを探った展示会図録。これまでに公開したものはもとより、初公開の資料を多数収録。